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Galaxy S23 Ultra レビュー

Galaxy S23 Ultraのau版であるSCG20を購入しました。
商品到着後、1週間程度使用したのでレビューをします。

私のスマートフォン経験

私のスマートフォン使用経験は、iOS系はiPhone4、iPhone5、iPhone5s、iPhone6、iPhone7、iPhone7 Plus、iPhone8、iPhone SE(初代)、iPhoneSE(第2世代)、iPhone12 Pro Max、iPhone13 Pro Max、iPhone14 Pro Maxです。
Android系はGalaxy S2(docomo版)、Galaxy S3、Galaxy Nexus、Nexus4、Nexus5、Pixel 3L、Galaxy Note8、Pixel 6 Pro、Pixel 7 Pro、Galaxy Z Fold4です。

基本的にiPhoneをメインにしてサブをAndroid系で使ってきました。
今回のGalaxyはメイン端末にしても良いかなと思えるレベルの出来です。

外観:The ファブレット

Galaxy S23 UltraはiPhone14 Pro Maxと同程度の大きさですがカメラ部分がiPhoneよりも大分スリムですっきりとしています。

デザインは好みが分かれるところだと思いますが、Pixel 6以降のPixelシリーズではカメラをあえてデザインの一部に取り込んだのと対照的に比較的目立たないように配慮されたデザインになっていると思います。

重さは大画面の端末を利用する人にとっては「普通」に思えました。iPhone14 Pro Maxを使ってきた感覚から重いとも軽いとも感じませんでした。持っているときの感覚は同等程度だと思います。若干iPhoneよりも縦長のデザインなのでズボンのポケットに入れたままにしてしゃがんだりするときに違和感を感じやすくなったようには感じます。

ディスプレイ:誤タップの減ったエッジディスプレイ

Galaxy S23 Ultraはエッジスクリーンを採用していますが極めてエッジが弱いデザインです。誤タップも少ないです。

Pixel 7 Proの最も嫌いな部分はエッジスクリーンでした。誤タップを誘発する一方で、そのデザインから得られるメリットは握ったときに若干持ちやすく感じるという程度でメリットよりもデメリットの方が遙かに大きいと思っていました。

さらにエッジスクリーンはディスプレイを保護する選択肢が狭まります。紫外線で固まる液体を使用してディスプレイを貼り付けるタイプのガラスフィルムを購入して使っています。

このタイプは貼り付けるのが大変で、貼り付け作業後はしばらく液体で固体がベタベタします。さらに剥がれたり、一部ガラスが割れたりしたときに張り替える作業が面倒で張り替え自体を躊躇してしばらく割れたガラスフィルムのまま使い続けてしまうという…。

そこまでのデメリットを受け入れてまで得られる物があればいいのですが、フラットスクリーンのスマホと比較して使いやすいのは圧倒的にフラットスクリーンのスマホなんです。

今回はエッジディスプレイを作り出したSamsungが、それを排除するまではいきませんでしたが、極力なくす方向性にきたということで今後はエッジディスプレイが減っていく流れになるのかなと思いました。
またそこまでの判断ができるようになったのは折りたたみディスプレイを見据えた判断の可能性もあるのか(すでにZシリーズは4世代目となっていますが)と思ったり。今後のディスプレイの進化に期待です。

バッテリー持ち:iPhoneといい勝負

普段はiPhone14 Pro Maxのバッテリー持ちになれているのでとても良いと感じることはありませんでした。
しかし、比較しても特段悪いとは感じません。iPhone14 Pro Maxはバッテリーテストで最も良い評価を受けているスマートフォンの内の1つで、前世代のGalaxy S22 Ultraはバッテリーでは明確にiPhoneに差をつけられていました。

今回それに最も貢献したのはSnapdragon Gen2です。言い換えると、Snapdragon Gen2を採用している他のスマートフォンメーカーも同程度にバッテリー持ちが改善できるわけで、2023年のハイエンドAndroid端末のバッテリー持ちは良いと言えます。

バッテリーの充電速度も45wの急速充電に対応しています。充電速度はテストしたレビューなどによると45w PPS対応の充電器でおよそ1時間程度で0%から100%まで達するようです。実際の使用では0%まで充電しないことはないですし、私自身の生活が充電に困ることがあまりない環境で過ごしているので不満は全く感じません。

必要十分な動作速度

私はスマホではゲームをほぼゲームをやりません。
なので私にとって重要なのは日常的に使うブラウザやメーラー、カメラ、動画再生、PDF閲覧と編集などの作業で快適に動くかどうかということです。

Galaxy S23 Ultraはもちろんその全てで満足できるレベルとなっています。
Galaxy Z Fold4はSnapdragon Gen1を採用していますが、これと比較して若干スクロール時になめらかさが増しているような感じがするかな?というレベルです。

2022年のフラッグシップ端末でも十分満足できると思いますが、実使用においても若干良くなっているのがわかるレベルだと思います。

Sペンは仕事の効率や生活の質を上げてくれる

Galaxy S23 Ultraはスタイラスペンを内蔵しています。
私がはじめてSペンに触れたのはGalaxy Note8でした。スタイラスペンの出来がとても良く、当時仕事でかなりの難聴の強い高齢者と会話をするときにとても活躍しました。

Galaxy Note8で満足度の高かったSペンの使い勝手はその当時のままGalaxy S23 Ultraにも引き継がれていました。

内蔵型なのでペンを抜くとノートアプリ(Galaxy Note)が起動してすぐに書き込める状態となり、ペンを戻すとノートが消え、自動的に保存されている状態になります。
Sペンで作成したメモはEvernoteに転送できます。

紙のメモは個人的になるべく使用しません。紙がどこかいってしまうし、欲しいときにアクセスできない情報源はなるべく持たないようにしています。
昔から紙の書類はスキャナを使用してスキャンしてEvernoteに保存し、検索を使って欲しい情報にアクセスできるようにしています。

Galaxy NoteはPDFファイルを編集することもできるので重宝します。
ちなみにPDFファイルを編集しようとするとサブスクリプションを必要とするアプリがほとんどなのでかなり貴重な存在です。
パソコンでもPDFファイルをサブスクリプションなしで高度に編集できるソフトはかなり減ってしまいました。
その点ではiOS、Mac OS系は標準でPDFを扱える環境が標準で整っていて優れています。

またSペンはカメラのリモートシャッターにも使用できます。
私はスマホのカメラは記録用にしか使用しませんのであまり凝った使い方はしませんが、カメラを三脚に固定してリモートシャッターを使えば手ぶれを防止できますし、長時間露光をしようとしたりするときに使えるのかなと思います。

カメラ:素晴らしい(スマホとしては)

私がカメラに求める物は記録用として使いやすいかどうかです。

仕事中に必要書類をスキャナ代わりに写真を撮ったり、状況を職場の人に伝えるために写真を撮ることがほとんどです。
プライベートでは飼っている犬の写真と動画を撮るのがメインです。

カメラに関してはSonyのαシリーズから始め、現在はEOS R5を使用しています。サブでFujiFilmのX-S10も使用しています。

そもそもスマホのカメラのセンサーサイズでは暗所に弱いのは当然です。一度に取り込める光の量が少ないのですから光の量が少ない暗所でISO感度を上げてノイズが乗るのは当然でしょう。

そこを改善するのがコンピュテーショナルフォトグラフィーといわれるものです。電子シャッターであるスマホのカメラはシャッターボタンを押す前後もソフトが自動的に写真を撮っており、シャッターを押す前後の瞬間の写真を使用して補正をします。これはスマホの中に高度な処理能力を持つチップが搭載されているからこそできる技です。これをコンピュテーショナルフォトグラフィーと言います。

カメラ専用機ではセンサーサイズを大型化したりしてカメラの弱点を補おうとしていますがスマホではそれが物理的に不可能なのでスマホの強みを活かしたというわけですね。

スマホは暗所に弱いということは、言い換えると十分な光があるところでは性能の差が出にくい事を意味します。
実際に日中の外で写真を撮った場合には見分けがつかないレベルになっていると思います。
センサーサイズが小さいスマホであっても専用のカメラで撮ったようなぼけ感を合成の力で出せています。
Galaxy S23 Ultraは何も考えずにシャッターボタンを押したとしてもきれいな写真が撮れます。もちろんそれはiPhoneでも同じなのですが…。

Galaxy S23 Ultraの標準カメラのiPhoneにない強みは写真の形式をiPhoneよりは細かく設定できることです。

国内版のGalaxy シリーズはシャッター音が強制的になります。シャッター音に関しては2000年代初頭に盗撮事件が問題となった事を契機に携帯電話会社が自主規制として強制的にオンにして販売するようになった歴史があります。言い換えると、シャッター音を強制する法律は国内にはありません。

国内版Galaxyシリーズはもちろんシャッター音が鳴ります。しかしPlay Storeにあるアプリを使用して設定値を書き換えることで簡単にオフに変更可能です。
ちなみにiPhoneの場合は海外版を購入する必要があります。
またAndroidはメーカーや機種によってシャッター音をオフにするのが難しい端末、簡単な端末があるのでシャッター音が気になる方は事前に調べることをお勧めします。

私は仕事中や犬の写真を撮るのでシャッター音は鳴るべくないほうがありがたいのでシャッター音が鳴らない端末を選んで買っています。

カメラ:素晴らしい動画性能

動画の撮影性能に関しては素晴らしいと思います。
iPhoneやPixel等のハイエンドスマートフォンはどれも同じではありますが、手ぶれ補正性能もすさまじいです。
私はあまり動画を撮影しないのですが、アクションカムは不要じゃないかと思います。

私はGo Pro Hero 9を持っています。
アクションカムはスマホを持ち込めないフィールドに使用するには向いていますが手軽さには欠けます。
動画の転送は単体ではできません。動画を撮影してそのままということは基本的にありませんのでここは大きいと思います。
そういった特定の環境って普段なかなか行かないのでどうしてもあまり使用しないんですよね。一眼カメラも同じですがGo Pro Hero9は買ってからあまり使用できていません…。

Galaxy S23 Ultraであればそういったフィールドに持ち込むのは躊躇してしまいますが普段の外出レベルであれば単体で十分な動画撮影が可能だと思います。
スマホは単体で通信機能が完備されていますし、アプリも豊富にあり編集ももちろん可能です。

私の場合ですとアクションカムが活用するケースはバイクに乗っている時の動画を撮影する時くらいしかなく、ほとんどはスマホで足りてしまいます。

生体認証:指紋認証のユーザー体験が悪い

生体認証は画面内指紋認証と顔認証に対応しています。
個人的には画面内指紋認証は嫌いです。これはガラスフィルムの選択肢を狭めるためです。

私が使用してきた画面内指紋認証はPixel 6 Pro、Pixel 7 Proです。Galaxy S23 Ultraはこの中で最も反応が悪いように感じます。

ただし、これは私の環境が原因の可能性が高いと思っています。紫外線で固着するガラスフィルムを貼り付けていますがこれが悪いさをしているのではないかと。

それを確かめるためにわざわざ剥がしてまで試そうと思えるほど次のフィルムを簡単に貼り付けられません。これがエッジスクリーンの悪いところです。そういった部分まで含めて評価をするとエッジスクリーンと画面内指紋認証を採用しているこの機種はあまり生体認証では優れていないと思います。

iPhoneの顔認証はかなり精度が良く、マスクをしていても認識してくれます。Galaxy S23 Ultraの顔認証は眼鏡をしていると反応が悪いと感じます。
ボタン型の指紋認証のGalaxy Z Fold4の認証制度と速度はとてもよく不満がほぼ0だったので指紋認証であれば画面内ではなくボタン型のほうが個人的には使いやすいと感じます。

生体認証の方式からみても、Appleというメーカーがユーザー体験を重視しているのだなと感じます。iPhoneの顔認証はカメラで単にユーザーの顔をとっているのではなく顔の凹凸を読み取っています。さらに日々認証したときの顔のデータを学習しています。iPhoneの顔認証であれば認証しなくてイライラしてしまったという事がほとんどありません。眼鏡をつけようが、マスクをつけようがです。

画面内指紋認証はハイテク感を感じさせてくれますが、ユーザー体験において背面やボタン型のセンサーには精度と速度において負けているように思います。わざわざ画面内に埋め込む必要がなぜあるのか?と問うとあまりないように思えます。事の発端はディスプレイ面積を拡大するという目標にあると思いますが、それによってユーザーの体験が損なわれるのはどうなのかと思います。そう言われてみるとノッチをやめられないiPhoneはユーザー体験を確保するためにノッチを排除できないということなのでしょう。

ソフトウェアの作り込み

Android端末は各メーカーがユーザーインターフェースを含むソフト的な部分を作り込んでいます。純正なのはGoogleのPixelシリーズとAndroid Oneというブランドに対応したスマートフォンくらいで、ハイエンドなど各社が力を入れている機種は基本的に各メーカーの独自性を出すために作り込みをする傾向があります。

Samsungはここの作り込みが大変うまいと思います。良くも悪くもiPhoneに似ており、作り込みのレベルが高いです。

例えば標準で入っている「時計」、「電卓」アプリはiPhoneの標準アプリとほとんどUIが一緒でiPhoneになれているユーザーからするととても使いやすいです。

ソフトの作り込みはユーザー体験に直結し、日常的なユーザー体験の向上となります。Samsungのスマホをなぜ選ぶのかという強力な理由になると思います。

通話:通話録音が可能な希少な機種

国内版のGalaxyシリーズは標準の電話アプリで通話が可能です。
私は通話の録音は必須の機能で、仕事で電話があったときに細かい部分が聞き取りにくかったり会話の一部分を忘れてしまっても聞き返すことができるのは大きな強みだと思います。

通話の録音は日本国内では違法とされておらず、社会的にも反感をあまり買っていないと思います。
しかしアメリカの一部の州やヨーロッパでは通話の録音はプライバシー権に反するという考え方が強い地域があります。

スマートフォンメーカーは基本的にグローバルに展開しますので通話の録音をできないようにして販売する事が多いです。Appleなどは典型で、最初から通話の録音には標準で対応していませんし、アプリストアでは通話録音アプリを禁止してきた歴史があります。

Androidでは通話録音アプリが昔から大量にありましたがアプリストアの規約の改定で通話の録音自体ができないようになりました。

そのため、標準で通話の録音に対応できるというのはiPhoneにない強みです。

安定していて使いやすいハイエンドスマートフォン

Galaxy S23 UltraはAndroidの中で安定していて使いやすいハイエンドスマートフォンだと思います。
Android端末の中で値段よりも性能や使いやすさを重視するならどれを買うかと言われたらGalaxy S Ultraシリーズを、折りたたみで大画面を楽しみたいならGalaxy Zシリーズをお勧めしたいと思います。

初代のGalaxy SはdocomoからiPhoneの対抗馬として2010年10月に発売されました。それから12年の時を経た今もなおGalaxy Sシリーズは健在で、大幅に進化をしてきました。

当初はiPhoneとAndroidには圧倒的な差があり、埋められない壁がありました。性能はもちろん安定性でも実用性がないと判断せざるを得ない端末が大量に量産されてきました。

Galaxy Sシリーズが現在もなおiPhoneの強力なライバルになろうと努力を続け、iPhoneにも影響を与える(ノッチディスプレイ等)存在として頑張っている姿を見るのは感慨深いです。

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この記事を書いた人

好きなこと、自分の経験したことなどを皆様に向けて発信できたらいいなと思ってブログを始めました。
好きなことは自作パソコン、Apple製品やAndroid端末やスマートウォッチなどを含むガジェット系、バイク、筋トレなどが好きです。
中学1年生の頃にパソコンとインターネットに興味を持ちました。中学生時代は自作パソコンにハマりました。
IT用語辞典に書いてあったユビキタスネットワークという言葉に興味を持ち、将来人々が手にもつ端末は一体どんな形をしているのかと考えて10代を過ごしました。
法学部在学中に家族が病気になり、看護師に興味を持ちました。
法学部卒業後に看護学部に入学し卒業後に総合病院・特養・訪問看護ステーションで働きました。
現在は看護小規模多機能型居宅介護施設併設の訪問看護ステーションで働いています。

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