au オンラインショップにGalaxy S23 Ultraの入荷連絡があったのが2023年4月25日の夕方でした。当日の夜には発注をしましたが、翌日の朝9時過ぎに身分証明書と発注の際に住所として申請したものに相違があるため注文が強制的にキャンセルされてしまいました。
DXという名の事務作業の機械化
おそらく申請があった画像データと入力された住所のデータに相違があるかどうか機械的に判断しているのでしょう。申請したマイナンバーカードの住所表記はテスト1丁目1番地の1という表記だったのに対して、私が申請した住所はテスト1-1-1でした。簡略表記になっていたのがよくなかったというわけです。
人間ではなく機械が認識する社会になるとこういう融通が利かなくなるのだなぁと思う一方で、やっぱり寡占業界である携帯キャリアはお客さんを選べる立場なんだなと痛感しました。日本全国から申請される身分証明書のデータを人間が一つ一つ丁寧に判断していたらコストがかかってしまうのはよくわかります。
国の干渉と携帯電話会社の収益性の低下
最近ではキャリアのショップはオンラインへ移行させようとしています。国家主導による強制的な携帯電話料金の値下げによりARPU(Average Revenue Per User：一人あたりの顧客から得られる収益)といった指標が低下しており、利益率の低下を招いています。そもそもスマホはARPUを爆上げする手段として積極的にキャリアに推進された過去がありました。
携帯電話キャリアの契約が複雑かつ難解で手続きも面倒なのはもちろん不正契約（本人とは違う人が利用者になっていて、犯罪などに悪用されるケース）を防止するためには一定程度必要な部分もあるとは思いますが、根本的に情報の非対称性（商品やサービスについて、知っている方が有利に契約ができる。医者が医療に詳しく、患者が知らないと医者のいいなりになりやすいのと同じ）を利用したキャリア優位の契約をするためです。
キャンセルされてから再申請をしても翌営業日までは放置される
キャンセルされた私のGalaxy S23 Ultraでしたが、こちらは再申請が可能でした。
しかし、注意書きには翌営業日までは審査がなされないような表記がありました。実際に注文履歴をみると注文受け付けから登録済みに変更されるたのは翌日の10時頃でした。
私の視点からすると契約のキャンセルは一方的で（キャンセルの前に確認作業をしてくれてもいいのではないか？そのせいで欲しい商品を手に入れるのに1日遅れてしまう、予約してた商品で発売日を過ぎているのにというのが私の主観的立場）、携帯キャリアはやはり契約する上で圧倒的に優位な立場であると思った瞬間でした。このキャンセルのおかげで商品が届くのが確実に1日以上遅延しています。
アマゾン等のECショップでは午前中に注文すれば当日中には配送処理がされ、翌日には商品が届くというとてつもなく便利な社会になれきってしまっていると、こうしたやりとりがとんでもなく非効率で時間の無駄に感じてしまいます。
Samsungは携帯キャリアの呪縛からいい加減離脱すべき
GalaxyはiPhoneと勝負をする、勝負できるブランドであるというイメージを初代のGalaxy Sからシリーズとして打ち出して戦ってきた歴史があります。
Samsungが日本市場で圧倒的にかけているものはメーカー直販です。Appleの場合はAppleから購入し、Appleで修理をしてもらう。Appleの製品をau、docomo、ソフトバンクで使う。これがAppleの強みです。
初代Galaxy Sは2010年6月4日にdocomoから発売されました。当時はiPhone4がソフトバンクから発売され、docomoには勝負をできる端末が不在という状況の中発売されました。携帯キャリアの専売モデルであることは当時はとても大きな強みだった。しかし、日本政府の干渉などの影響もあり、mvnoが現実的な選択肢になった現代社会では当時とは状況が全く違います。mvnoは収入が低くてリテラシーが低い人ではなく、逆にリテラシーと収入が高い人が利用している傾向があるという調査もあります。
Galaxyはdocomoかauで売っている商品でdocomoで使うスマートフォンである限り、iPhoneとはブランド力では勝負できないと思います。日本市場で一刻も早くキャリアの呪縛から逃れ、キャリアのプリインアプリ、絵文字、対応バンドなどの不便な部分を解消した商品を日本市場で売ってくれることを切に望みます。
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