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スマートフォンにおける電話番号の意味

先日、「電話が鳴るかもしれないストレスからZ世代の若者は24時間365日おやすみモードに設定している人がいる」という話題を目にしました。

電話は日常生活において必須とは言えなくなっているとずっと前から思っていました。私は携帯電話番号を維持する理由はもはや緊急通報をする必要になった時か、電話連絡でしか連絡がつかない相手とごく稀に連絡をする必要が出たときのために残しています。

情報の非対称性 頻繁に変わる複雑な料金プランで客を囲い込む

携帯電話会社は料金プランをあえて複雑にし、しかも定期的にプランの内容を数年おきに変更しています。少し専門用語が入りますが、情報の非対称性を利用することによって自社の料金プランを他社と比較させないようにして少しでも長い間お客さんに契約をしてもらうためです。

お客さんは契約内容がよくわからないので、他社が安いプランを出してきたときにそれが自分が契約しているプランと比較して安いのか高いのかが分かりにくいです。これを見直すのは結構大変です。何故なら、2~5年の期間で定期的にプランの内容が変わるからです。

大変なので自分で調べないほとんど大多数の顧客は携帯電話会社に高い料金をずっと毎月支払い続けることになります。

携帯プランの変化は速い、そして無線通信と端末の技術の進化も速い

携帯電話の料金プランが頻繁に変わるということ。これは言い換えると、携帯電話会社の料金プランはかなり頻繁に内容に見直しが入ることでもあります。数年前には安いと思った料金やリーズナブルだと思った契約プランが、よりよくなっている可能性があるということです。もちろん、その逆もあって3G時代のスマートフォンではデータ通信が使い放題(当時はパケ放題などと呼ばれていました)がほぼ標準でしたが4Gに対応したiPhone5から4Gのスマホ料金プランは7GBの上限がついたプランに1本化されました。その後、それよりも少なくて料金が少し安いプランが出たりして、しばらくの間定額制プランがない状況でしたが2010年代後半になって復活した記憶があります。

ソフトバンクがMVNOに使い放題のSIMを供給して使い放題プランのSIMが大手MNOからは供給されてないのに、聞いたこともない無名のMVNO会社から供給されていたなんて時期もありました。使い放題のMVNOが「知っている人」の間で結構人気となり、ずっとSIMが品切れなんて状況でした。

携帯電話会社が料金プランを変更するのはやっぱり無線通信の分野、また端末側の部分両方で大きく進化し続けてきたからだと思います。そしてそれは今後も続くでしょう。

電話番号を変えていた理由 MNP転出手数料

私は定期的に自分の契約プランを見直していて、携帯キャリアはしょっちゅう変えます。MNPという電話番号はそのままに会社を変更するという制度もありますが、昔のようにMNPをすると端末代金が無料でキャッシュバックもつくなんてこともなくなってしまいました。2021年4月から総務省の圧力によりMNP転出手数料が無料になりましたが、私はそれ以前は3300円の転出手数料と比較して番号を維持するメリットが見出せなかったので会社を乗り換えるときには番号を捨てていました。

番号を捨てて良かったこと

番号を捨てると出てくるメリットは、今までなんとなく契約していたサービスや人間関係を見直すことができるということです。

電話番号が変わるということは古い番号を知っている知人や継続的に契約しているサービスの会社に変更したことを伝えないといけません。そのときに、当然全員には知らせません。人間関係やなんとなく継続契約しているサービスで本当に必要なものか不要かを強制的に考える機会を得られるんですね。私の場合はもうほとんど使わなくなったクレジットカードなどは電話番号が変わった機会に解約しています。

そもそもは携帯電話の契約を見直すという作業から、強制的にその他の契約まで見直すことができるんです。そもそも、今良いと思って契約しているサービスが将来もずっと良いままであることはほとんどありません。良いと思うのは契約しているサービス自体が良いかどうかだけじゃなくて、自分の生活環境によるものも大きいのです。

認証手段としての電話番号 携帯電話番号はもはや電話をするためのものではない

電話番号を頻繁に変更するデメリットはインターネットを通じた様々なサービスに開設したアカウントの認証の手段として電話番号が普及し出していることです。

SNS等のサービスで以前はメールアドレスでも登録可能だったのに今は新規登録にSMSの送受信ができる電話番号の登録が必須だったりすることがあります。

ガラケー時代の@docomo.ne.jp等の大手通信キャリア発行以外のメールアドレス以外は登録できないとしていた頃がありました。一見するとスパムメールの送信などを防ぐ手段として携帯電話の契約をしないと発行されないメールアドレスや電話番号を使うことで不正を抑止できる、かのように見えるのですが実際にこれはどれだけ有効だったのでしょうか。

私は多い時で5回線くらい携帯電話を契約していた頃がありました。昔よりも遥かに通信料金が安価になった現在において、携帯番号を複数契約することなんて難しくないでしょう。そしてMNO以外にもたくさんのMVNOで電話番号を発行できますから、ドコモからブラックリストに登録されたとしてもドコモのMVNOサービスを提供する会社からドコモの通信回線の回線を契約することだってできるのです。毎月1000円の通信料金を10回線維持しても1万円です。個人レベルだったとしてもそんなに難しくないと思いますが、組織レベルになったらもっと簡単になるんじゃないでしょうか。携帯電話番号を持っていることが個人としての信用を保証することになるのでしょうか。

しかし、電話番号を解約した後にアカウントの電話番号を変更する手段がほとんどないサービスも多いです。そもそも電話番号が変わることなど想定していないサービスなどもあったりします。そういったサービスだとお手上げになってしまうのですが、実際にそうなってみると別に本当に必要だったら新しくアカウントを作れば良いしそもそもほとんどのサービスって実はさほど自分の人生において必須じゃなかったりする事実に気付きます。

認証手段としてのパスワードは脆弱です。電話番号の方がパスワードよりも信頼性は高いかもしれません。でもパスキーが普及すれば電話番号による認証なんて不要になる社会が来るかもしれません。ただし、複数アカウントを禁止したいサービスでは電話番号による認証は残り続ける気がします。

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この記事を書いた人

好きなこと、自分の経験したことなどを皆様に向けて発信できたらいいなと思ってブログを始めました。
好きなことは自作パソコン、Apple製品やAndroid端末やスマートウォッチなどを含むガジェット系、バイク、筋トレなどが好きです。
中学1年生の頃にパソコンとインターネットに興味を持ちました。中学生時代は自作パソコンにハマりました。
IT用語辞典に書いてあったユビキタスネットワークという言葉に興味を持ち、将来人々が手にもつ端末は一体どんな形をしているのかと考えて10代を過ごしました。
法学部在学中に家族が病気になり、看護師に興味を持ちました。
法学部卒業後に看護学部に入学し卒業後に総合病院・特養・訪問看護ステーションで働きました。
現在は看護小規模多機能型居宅介護施設併設の訪問看護ステーションで働いています。

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